ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞の違いとは|再生医療への利用も解説
監修医
日本内科学会認定内科医、日本糖尿病学会専門医。
2012年より東京女子医科大学病院糖尿病・代謝内科助教など歴任。
2022年1月、青山レナセルクリニック院長に就任。
幹細胞再生治療を通じ、国民病で万病の元である糖尿病の根治に取り組んでいる。
ES細胞、iPS細胞、体性幹細胞の研究は、医学と生物学の分野で近年大きな注目を集めています。
しかし、これらの細胞にはそれぞれ独自の特徴と用途があります。
本記事では、ES細胞、iPS細胞、体性幹細胞の違いに焦点を当て、それぞれの細胞の特徴や再生医療への利用可能性などについても解説します。
目次
ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞は「幹細胞」の種類
ES細胞、iPS細胞、体性幹細胞は、すべて「幹細胞」と呼ばれる細胞に分類されます。
幹細胞とは、「多分化能(体のいろんな部位に変身できる能力)」と「自己複製能(無制限に自分を増やすことのできる能力)」を持つ細胞であり、医学研究や再生医療の分野で非常に重要な役割を果たしています。
そして、その中でも特に注目されているのが、ES細胞、iPS細胞、体性幹細胞です。
ES細胞(胚性幹細胞)は、胚の初期段階に存在する細胞から得られ、任意の細胞種に分化する能力を持っています。この特性は、再生医療や組織工学において広範な応用可能性を提供します。
iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、既に分化した体細胞を再プログラミングして得られる幹細胞で、ES細胞と同様に多様な細胞型に分化する能力を持ちます。iPS細胞技術は、患者由来の細胞を使用できるため、倫理的な懸念が少なく、拒絶反応のリスクを低減するという大きな利点があります。
体性幹細胞は、成体の特定の組織や器官に存在し、その組織や器官の細胞を再生する役割を担っています。これらの細胞は、損傷した組織の修復や疾患の治療に用いることができます。
これら三種類の幹細胞は、それぞれ独自の特性と応用可能性を持ち、再生医療の分野において大きな期待が寄せられています。
ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞の違い
このES細胞・iPS細胞・体性幹細胞の違いを詳しくまとめると、下記の通りとなります。
ES細胞 |
iPS細胞 |
体性幹細胞 |
|
特徴 |
|
|
|
幹細胞は再生医療に用いられる
近年、幹細胞を用いた再生医療が注目を集めるようになってきました。
幹細胞は、体内のさまざまな細胞に分化する能力を持っているため、損傷した組織や器官の修復に使用することができます。例えば、変形性膝関節症、脳梗塞、脊髄損傷、慢性心虚血、乳房再建、毛髪再生、不妊症治療などさまざまな疾患の治療に幹細胞が利用される可能性があります。
さらには、エイジングケアを目標とした予防療法にも取り入れられており、難治性の疾患に対する効果も期待されています。
再生医療における幹細胞の使用は、患者自身から採取した細胞(自己細胞)を用いることもあれば、他者から提供された細胞(同種細胞)を用いることもあります。しかし、拒絶反応や倫理的な問題から、現在では体性幹細胞を用いた治療が現在は最もポピュラーとなっています。
幹細胞を用いた治療法の開発は、多くの慢性疾患や怪我に対する治療選択肢を拡大し、患者の生活の質を大幅に改善する可能性を秘めています。この技術はまだ発展途上ですが、医学と医療の未来に革命をもたらす可能性を持っているのです。
当院でも、幹細胞を用いた再生医療を提供しており、厚生労働省から正式に「第二種再生医療等提供計画番号」も取得しています。
当院の幹細胞治療は、患者様の細胞増殖状況に合ったきめ細かな治療をリーズナブルな価格で提供しております。詳しくは、こちらのページをご覧ください。
まとめ
今回は、ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞の違いについて解説しました。
ES細胞・iPS細胞・体性幹細胞を用いた再生医療は、まだまだ未発達なことも多い分野ですが、新たな治療法として大いに期待されていることも事実であり、今後の技術の発展にも注目していきたいところです。
また、青山レナセルクリニックでは、再生医療を用いた糖尿病治療を実施しております。幹細胞再生医療と培養上清エクソソーム療法を併用した糖尿病治療を提供しており、糖尿病はもちろん、糖尿病による合併症の治療も可能となっています。
最先端の再生医療を用いた糖尿病治療を受けてみたい方は、ぜひご予約ください。
糖尿病撲滅特別プログラム「ASATAKU道場」モニター募集
糖尿病再生医療についてのお問い合わせ
電話でのご相談はこちらから
03-5843-0425
メールフォームでのご相談はこちらから
https://rena-cell.com/script/mailform/monitor/
2023年12月27日現在
※最新の情報と異なる場合がございます。