約10年前の40才の頃、痛風治療の際に糖尿病が発見され、ビグアナイド、DPP-4阻害薬で加療されていました。2024年6月時点のHbA1cは8.2%、体重が110kg近い重度肥満症でした。
同年11月より食生活をグルテンフリーに転換したことで4~5kg程度減量し、HbA1cもやや改善して2025年2月の当院初診時点では7%台前半で推移していました。
同じく糖尿病だったお父様がインスリンによる急性低血糖で亡くなったため、インスリンをはじめとする薬剤に頼らず自身の細胞の力で糖尿病の根治を目指す当院の糖尿病再生医療に興味を持たれ治療を申し込まれました。
2025年2月14日に腹部から脂肪採取を行い、3月28日と 5月23日に、それぞれ幹細胞1億と培養上清エクソソーム10mlを投与しました。
1回目の投与直後は大きな変化はありませんでしたが、2回目の投与後の通院先の検査では、HbA1cが6.5%まで大幅に改善しました。
そして2025年9月の当院における検査では、HbA1cが6.0%と完全に正常値まで低下していました。
いっぽう、当院受診後の体重については、3月104.8kg、5月103.2kgと、軽微な減少にとどまっています。
さらなる減量が不可欠と判断し、大幅な減量と血糖コントロール効果に定評がある最新のGLP-1受容体作動薬「マンジャロ」を勧めましたがご本人は同意されませんでした。
その理由は、お父様がインスリンによる急性低血糖で亡くなったことから、自ら薬剤を皮下注射することに強い恐怖や抵抗があったためです。
この患者様は、当院での治療開始後約半年間で、HbA1cが6.0%と完全な正常値まで改善し、2024年6月時点の8.2%から2.2%も低下しています。
この変化率は、主治医から「何をやったのか?」と驚かれるレベルです。
マンジャロをはじめとするGLP-1受容体作動薬は一切服用しておらず、治療開始後の体重の変化も軽微ですから、まさに当院の糖尿病再生医療単独の効果と評価できます。