日本人の直接死因No.1

動脈硬化症
幹細胞治療撃退

動脈硬化症の基礎知識

厚生労働省の発表している日本人の死因割合によれば「動脈硬化に関連する疾患」で死亡する人の割合は全体の25.2%と、もっとも多い割合を占めています。さらに老衰(血管の衰えに伴う身体機能の衰弱)を加えると全体の36.6%、じつに日本人の3人に1人が血管に関連する疾患で死亡していることになります。

  • ①血管修復

    出典:厚生労働省
    「令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況」

  • ②血管壁の炎症抑制

動脈硬化症が発生するメカニズム

「動脈硬化」とは読んで字の如く血管が硬くなり弾力性が失われた状態のことを指します。
血管が硬化する主な要因は、高血圧や脂質異常、糖尿病による血管壁の損傷で、損傷箇所にプラークと呼ばれる粥状の炎症が発生することで血管が狭窄し血液が流れにくい虚血状態となります。また、プラークは大変脆弱で出血を繰り返す傾向があり、この結果、血栓が形成され、最終的に心筋梗塞や脳出血などの深刻な疾患を引き起こします。

  • 動脈硬化のメカニズム

    血管壁は、外膜、中膜、内膜の3層構造となっており、健康な状態であれば弾力性・柔軟性に優れている為、血液がスムーズに流れます。ところが、高血圧・脂質異常・糖尿病等の原因により、これらの内膜が損傷してプラークが形成され、、炎症が多発することで血栓が生じます。

  • 血管の構造と動脈硬化の原因

  • 動脈硬化性疾患

    動脈硬化症が進行すると、血管の狭窄に伴う虚血により歩行が困難になったり(閉塞し動脈硬化症)、形成された血栓が脳や心臓に流れ、脳梗塞や心不全といった重篤な疾患を引き起こします。

  • 動脈硬化の主な診断基準

    医療機関ではさまざまな検査を用いて、動脈硬化の進行度を測定します。頸動脈エコーと血圧脈波検査は、最初に行われることが多い検査のひとつです。また、併発している病状に応じて、眼底検査、CT検査、MRI検査、X線検査、心電図検査なども行われます。

    頸動脈エコー検査

    首にあてた超音波が頸動脈まで届き、反射した波(反射波)から動脈硬化の程度を調べる検査。動脈壁の厚さやプラークの大きさ、動脈の狭窄度などが分かる。 ( IMCの厚みが1.1mm以上になるとプラークの疑いがある )

    血圧脈波検査

    血圧脈波検査には、PWV(脈波伝播速度)と、ABI(足関節上腕血圧比)がある。 ABIは、通常は足首の血圧の方が上腕の血圧より高いが、血管の狭窄が進むと、上腕の血圧のほうが高くなる。

  • あなたの動脈硬化度をチェック

動脈硬化に対する既存の治療

現代の医療において、動脈硬化症に対する治療法は、生活習慣の改善と薬物療法(コレステロールや血圧を下げる薬の処方)が中心であり、重篤な場合は手術やカテーテル治療(血管を拡張させる)を行うのが一般的ですが、これらはいずれも、素既に発生している動脈硬化そのものを根本的に改善する治療ではありません。

動脈硬化症に関連する用語解説

動脈硬化をより深く理解する上で、知っておくべき用語を解説します。