活動報告

2024年4月10日、東京工業大学沖野研究室との共同研究の一環として
「Renacell Hyper Plasma™ SPARK」のプラズマ生成量を実測しました。

その結果、本機は1.8ミリ立方メートルの活性種を生成していました。



プラズマが生成する活性種は染料の色成分を分解して脱色する性質があります。
脱色の程度を分光光度計で測定することで活性種生成量を測定しました。
分光光度計は、島津製作所製UV-1800を使用しました。



さらに本実験では、海外医療器のスキンケア装置(BT機)と比較しました。
BT機は美容クリニック等で広く使用されている機器です。



BT機は、5分間あたり活性種生成量は0.0000124ミリ立法メートルでした。
すなわち、Renacell Hyper Plasmaは、既存の広く使用されている
海外医療用スキンケア装置と比較して150,000倍の活性種を生成していることが分かりました。

引き続き、Renacell Hyper Plasma TMの性能を定量化するとともに、
幹細胞や幹細胞培養上清との相互作用を求めていきます。

実験の結果、従来品からは計測可能な活性種が殆ど産生されておらず(「検出不能」)、
いっぽう、当院の機器からは、予想通り高密度のプラズマの産生が裏付けられました。
近日中に、これらのデータを踏まえた報告書が東工大から提出される予定です。


2024年4月10日(文責:青山レナセルクリニック 医工連携推進室長 金子昌彦 Ph.D.)



活動報告一覧

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本ページでは低温プラズマを用いた再生医療に関する論文を、田中医師が分かりやすく解説しております。

プラズマ再生医療臨床統括医 田中 祐一
2014年 東京医科大学卒業後、同大学病院救命救急センター及び関連病院勤務を経て、2024年1月より青山レナセルクリニックにて幹細胞治療全般を担当する他、プラズマ再生医療臨床統括医として活躍中。内科認定医、外科専門医、消化器専門医

アルゴンプラズマを用いた消化管潰瘍治療の効果について

発表元: World J Gastroenterol
公開日: 2011年9月
要旨: アルゴンプラズマの治療応用は進んでおり、高い効果と安全性から広く利用されています
消化器内視鏡領域では、出血性病変(潰瘍など)の治療での利用が進んでいます。内視鏡専用の機器も多数開発されており、実用されています。
今回、紹介した論文でも、アルゴンプラズマによる止血治療は、その他の止血方法と比較して、効果・合併症の程度が高いことを報告しています。
URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22039325/

術後感染に対するプラズマ治療の効果

発表元: New Microbes New Infect. 2013 Dec; 1(3): 41–43
公開日: 2013年12月
要旨: 今回の論文は症例報告になります。49歳・男性が耳(真珠腫)の術後感染を起こしました。患者は術後感染による痛みに苦しみ、抗生物質と鎮痛薬を内服していました。この患者に、大気圧低温プラズマによる治療を行ったところ、炎症・痛みが大幅に改善し抗生物質と鎮痛剤の使用を中止できました。プラズマ治療による高い殺菌効果を示す論文です。
URL: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4184693/

糖尿病性潰瘍の創傷治癒に対するプラズマ療法の効果

発表元: Bernd Stratmann, PhD,Tania-Cristina Costea, MD,Catharina Nolte, MD,Jonas Hiller, MD,Jörn Schmidt, MD,Jörg Reindel, MD,Kai Masur, PhD,Wolfgang Motz, MD,Jürgen Timm, MD, Wolfgang Kerner, MD,and Diethelm Tschoepe, MDcorresponding author
公開日: 2020年7月
要旨: 糖尿病により足部に潰瘍を形成することがあり、治療が難渋することが知られています。
筆者らは、糖尿病性の足部潰瘍の治療にプラズマ治療を追加することで、一般的な治療に比べ 、創傷治癒の改善と治療期間の短縮が見られることを発見しました。また、プラズマ治療にゆる有害事象は認めなかったことを報告しています。
URL: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7366186/

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